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by tsukushi--juku
土筆塾主宰・土屋春雄のブログ

特定秘密保護法
秘密保護法案審議始まる

 11月9日『朝日川柳』にこんな川柳が載っている。
*法律で無法国家をつくります
*やはり政府を守る保護法
 政府が「秘密」を指定し、国民の、目、耳、口を奪って暗黒政治に逆戻りする、しかも何が秘密かさえも「秘密」にする希代の悪法に、さまざまな分野から反対、廃案を要求する声が上がっている。新聞も声を上げ始めた。11月8日朝日新聞は「社会に不安 廃案にせよ」という論説主幹大野博人氏の論評を一面に掲げている。同日の社説でも「市民の自由をむしばむ」と法案の取り下げを要求している。こうした扱いは珍しい。それだけ法案の危険性を察知していると言っていい。私は読んでいないが、毎日新聞や東京新聞も危険性を指摘、廃案を求めているらしい。地方新聞も「信濃毎日」「東奥日報」「福島民友」「奈良新聞」などなど情報統制の危険性に警告を発しているようだ。国会前デモや各地でのデモ・署名活動も展開されている。
 国家安全保障会議(NSC)設置と一体のものとして戦前に逆戻りする危険を、多くの学者、専門家が指摘し、反対の声を大きく上げ始めている。ある新聞で軍事評論家・沖縄大学客員教授前田哲男さんの談話を読んだ。少し長いが転載させていただく。
 「今回作る安全保障会議は、一種の〝戦時内閣〟です。かつて自民党政権は重要な政策の決定の際にはそれなりの根回しを重ねたものでした。そんなやり方を破ったのが小泉内閣です。イラク戦争でも米国を支持し、自衛隊の協力を強引に進めました。
 今回の法案はそれを制度化するようなものです。4大臣(*首相、官房長、外務、防衛)会合の決定が内閣の意思となってしまいます。安倍政権は集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の変更を進めています。日本版NSCは米軍とともに戦う海外の戦争に自衛隊を投入する。その首相の決断を迅速に行う仕組みなのです。その共同作戦の際に米国が機密情報を日本のNSCにわたしてくれることを安倍政権は期待しているのでしょう。その機密を保護するために狙われているのが、機密保護法案です。(中略)日本は憲法で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意」(前文)した国です。その国で、戦争を前提にし、戦争を的確に遂行するための機構=戦時内閣を作る。これが最大の問題点だと思います。」(しんぶん赤旗日曜版)

 秘密保護法案は政府が「秘密」を指定する、その何が秘密かも秘密というのだから情報をいかようにも操作できる。そこが危険なのだ。
 私は先の土筆通信で米大和田通信基地のアンテナが強化されていることを書いた。そして「これなどは秘密保護法に触れることになるかもしれない。笑い話のようだが、秘密保護法案の中身はそういう危険性をはらんでいる」と付け加えた。法案の中身が細かく明らかになるにつれて、「これは笑い話ではないぞ、日米同盟を掲げる安倍政権にとっては米通信基地のことに触れることは秘密に当たると指定されかねない。私が刑罰に問われるのもありうることだ。ある日私が突然逮捕される。何の理由かもわからないまま刑罰が科せられる、ということもあるかもしれない。」と思い始めた。大和田通信基地のアンテナなどはそこを通れば誰でも目にすることができる。こんなことさえ「秘密」になりかねない。まさに戦前に逆戻りだ。朝日川柳ではないが『法律で無法国家を作ります』だ。こんなことをさせてはならない。
 そこで私も下手な川柳一つ。
*声上げよう暗黒政治許さじと
                       (土筆通信1251号の一部)
by tsukushi--juku | 2013-11-18 21:47