土筆塾主宰・土屋春雄のブログ

<   2014年 04月 ( 1 )   > この月の画像一覧
見過ごせない
  どんなに小さな記事でも見逃すわけにはいかない 

 私は朝、新聞が到着するころ起きて、布団の中で新聞に目を通す。 17日朝、4時過ぎだった。いつものように朝日新聞を手にして布団の中で読み始めた。
小さな記事が目にとまった。「朝来たら…生徒の机に教育勅語 青森」という記事だ。「青森県立高校で14日の朝、1年生281人全員の机の上に「教育勅語」の原文が印刷された紙が置かれているのが見つかった」と書かれている。この朝、教頭が1年生の教室を巡回し見つけたようだ。「教頭は朝の自習用資料だと思った」ようだが学年主任に聞くとそうではないと分かった。「だが、すでに生徒の手に渡っていた教育勅語を回収もしなかったし、県教委に経緯を報告しただけで…」と報じられている。何と言う無神経か!
 最近のことだが下村博文、文部科学相が、「教育勅語は「至極まっとうなことが書かれている」と述べ、問題視されたことがあった。この発言と何らかのつながりがあるかどうかは分からないが、教育の上に覆いかぶさってきた右翼的潮流と無関係ではない。私にはそう思えるのだ。
 私は小学5年生で終戦を迎えるまで、つまり小学校の大半を教育勅語のもとで育った。
 「朕惟フニ我ガ皇祖高宗国ヲ肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ…」
 意味のわからないまま暗唱させられた記憶があり、今も数行を暗唱できるほど徹底されたものだった。
 教育勅語には「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ…」(父母に孝行をつくし兄弟姉妹仲よく夫婦合和し…)というくだりがある。下村文科相が「至極まっとうなこと」と述べたのはどの部分を指したものかは分からないが、もしこのくだりを含んでいるとしたら、その後に続く部分を何と考えているのか!その後には「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉シ以ッテ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」(万一危急の大事が起こったならば、大義に基づいて勇気をふるい、一身をささげて皇室国家のためにつくせ…。文部省訳)と続く。そして当時の教育は「教育勅語」のもと、侵略戦争に国民を駆り立て「天皇のために命をささげることを最上の徳」としてきたのだ。日本国民310万人の死と、アジアの2000万人を超える死をもたらした、あの侵略戦争を支えたのはまさに教育勅語だった。
 安倍政権下、「教育勅語」の亡霊が、またぞろ、子どもたちの上に覆いかぶさってくるとしたら、これはけして見過ごしてすむことではない。
                       (土筆通信1269号の一部)
[PR]
by tsukushi--juku | 2014-04-19 16:32 | Comments(0)