土筆塾主宰・土屋春雄のブログ

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疑問に答えてくれ
私の疑問に答えてくれ!(2)

 土筆通信1159号で「私の疑問に答えてくれ」という記事を書いた。今回2回目の「私の疑問に答えてくれ」の記事を書く。こんなことを疑問にすることはおかしいのだろうか?
 6月24日、金曜日の朝日新聞夕刊を見て驚いた。防衛庁は東日本大震災の被災地で活動した自衛隊員らに支払う災害派遣の手当や、遺体取り扱いの手当を現行の2倍程度に引き上げることを決めたという。東電福島原発の間近で活動した隊員には、一日4万2千円を支払う。関連する法律の施行令が改正され震災発生の3・11日にさかのぼって適用されるという。そのほかには距離に応じて原発から半径10キロ圏内2万1千、20キロ圏内1万6千、30キロ圏内6480円30キロ圏外3240円となっているという。また「遺体の埋葬のための搬送や身元確認の支援、家屋が漂流する海域での捜索や救助救など、自衛隊の本来任務ではなかった活動にも手当を新設した」という。防衛省は「活動の困難性と隊員の精神的負担を考慮して金額を決めた」のだという。
 自衛隊は国土の安全と国民の生命財産を守ることを最大の任務としているのではなかったのか。そのために莫大な予算を使い、隊員は給料をもらって日々訓練することを仕事としてきたのではなかったのか。自衛隊の災害派遣もその任務であり、自衛隊の『仕事』だ。
 東日本大震災は、国土と国民の生命財産が壊滅的打撃を受けた、まさに国難だ。自衛隊が、任務として全力を挙げて救援・復興活動にあたることは当然であり、遺体の埋葬や搬送、身元確認支援などなど、「本来任務ではなかった活動」とはなんということか。お手伝いに行ったのとはわけが違う。
 自衛隊は軍隊であるのだから、戦争をすることが本来的任務、災害派遣は任務の一部にすぎないということなのだろうか。戦争することそのものにも、「危険な任務」ということで特別手当がつくのだろうか?防衛予算の中で消化されるのだろうから、とやかくいうことはないのかもしれないが、その防衛予算は国民の税金ではないか。
 自衛隊が今回の救援活動で大きな力になったことは事実だが、(決して十分とはいえない!)それは『任務』である以上、当然と言えば当然だ。高額な特別手当を支給する必要がどこにあるのだろうか。
 東日本大震災の救援、救助、復興のための活動には、仕事の中身こそ違え、たくさんの人たちがボランティアとして参加した。これらの人たちは『任務』として参加したのではない。自らの意思で身銭を切って参加したのだ。また、被災自治体の職員、被災施設の職員などなど、特別手当がついたわけでもあるまい。被災した人たちはなおさらだ。これらの人たちのことを考えるとき、給料のほかに高額な特別手当をもらって活動する自衛隊の活動は、なんという違いだ。

  私の疑問に答えてくれ!には、もう一つある。

  震災のことではないが、沖縄の普天間基地移設にかかわる問題だ。菅政権は辺野古にV字型滑走路を造ることでアメリカと合意したという。これでは元の自民・公明案に逆戻りしたわけだが、いずれにしても、関連市町村はもちろん、県も反対しているのだ。建設できるわけがない。辺野古に基地は作らせないと、普天間基地撤去をどうして強く要求しないのか。それどころかオスプレイヘリ導入を受け入れ、基地強化にさえ踏みだしている。アメリカのいいなりと言われても仕方がないではないか。
この点ではマスコミも含めて、アメリカの『抑止力』にすがっているから、ことアメリカに関する限り極めて弱腰といっていい。政府もマスコミも沖縄をどうしようとしているのか、答えてくれ!
「私の疑問に答えてくれ!」はまだまだたくさんあるが、今回はこれでとどめておく。(土筆通信1161号の一部)
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by tsukushi--juku | 2011-06-29 11:14 | Comments(0)
脱原発
 脱原発の流れが急速に広がっている

ドイツ政府は、福島原発事故を受け原発撤退へっとエネルギー政策を転換した。
メルケル首相の国会演説を読んだが、その中でこう述べている。
「私は『福島』以前には原子力の残存リスクを容認していた。高い安全基準をもつ高度技術国ではおよそこうした事故は起こらないと確信していたからだ。しかし、事故は現に起こった。』「確かに私は昨年秋、我が国の包括的なエネルギー基本計画でドイツの原発の稼働期間の延長を支持した。しかし、本日、本会議において誤解の余地がないよう、こう断言する。『福島』は原子力に対する私の見解を変えた。」と。
イタリアでは脱原発の賛否を問う国民投票が行われ圧倒的多数で脱原発が勝利し、イタリアも原発からの撤退を決めた。すでにスイスも原発からの撤退を決め。原子力発電所大国のフランスでも脱原発を求める声が急速に広がっているという。
ところが『福島原発事故』を引き起こした日本はどうだろうか。新聞報道によれば菅直人首相は19日海江田経済産業相が、定期点検で停止中の原発の早期再開を求めたことについて『きちんと安全性が確認されたものは、稼働していく』と答えたという。
歴代自民党政権は『原発安全神話』を振りまいてきたのだから、原発維持は当然だが、自民党石原幹事長は、イタリアでの国民投票を『ヒステリー』呼ばわりさえしてはばからない。あれこれ釈明はしているが本音だろう。
震災復旧・復興はまだまだ、原発放射能の脅威は実態があきらかになるに従って、収束には程遠い現状だ。放射能は目に見えないだけに将来の子どもたちの安全が心配だ。震災復旧・復興も、原発事故の収束も一刻を争う。あくまでも被災者の立場に立った施策が敏速に行われなければならない。与野党3者協議だとか大連立だとか同じ穴のむじなが密室で談合を繰り返しても被災者の立場での『復興』につながるとは思えない。
いずれにしても復旧。復興被災者救済、そして原発事故収束に全力をあげなければならないが、同時に、将来の日本のエネルギー政策、原発を維持するのか原発からの撤退の方向を打ち出すのか、未来の子どもたちに何を渡すのかが鋭く問われている。
ドイツでもイタリアでも政治を動かしたのは間違いなく国民的な運動だ。草の根からの民衆の声だ。
日曜日、妻たちは日本共産党が進めている脱原発を求める署名簿を持って地域を回った。40軒近く回ったようだが、署名に応じてくれたのは5人ほどだったという。「今、忙しいので」「政治には関心がないから」「来客中だから」ということで応じてもらえなかったという。「なかなか難しいね。それでも誰かがやらなくちゃね」妻はそういっていた。
政治が今の状況の中では、草の根からの運動が何よりも求められている。これこそが民主主義を支える根幹でもある。
最近、私は『『科学も目』で原発災害を考える』(不破哲三・本共産党社会科学研究所長)というパンフレットを読んだ。長くなるのでここではふれないが、本質をわかりやすく、鋭く突いた共鳴できる論文だった。多くの人に読んでもらいたいと思えるパンフレットだった。
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by tsukushi--juku | 2011-06-26 18:02 | Comments(0)