土筆塾主宰・土屋春雄のブログ

やっぱりボロが見え始めた
やっぱりボロが見え始めた

悪政を続けた自公政権に代わって民主党中心の政権が誕生してから、それを歓迎しつつも私は多くの?を残してその成り行きを見守ってきた。今、予算編成をめぐって盛んに『仕分け』作業が続いているが、次々とほころびが見え始め、外交問題を含めるとボロが目立ち始めている。私は予算捻出に当たって、大企業、大資産家に対する優遇税、米軍への思いやり予算を含む膨大な軍事費を聖域とする限り、大きな転換、変革は望めないだろうと考えてきたし、そう発信もしてきた。正に最近の動きはその通りの方向に進みつつあるように思う。
 例えばは鳩山政権が目玉の一つとしている『子ども手当て』。その財源をまかなうために『扶養控除』を廃止するという。これでは手当ての対象とならない扶養親族を抱える世帯には増税を強いる事になる。もちろん我が家も増税の口だ。悪名高い『後期高齢者医療制度』についてもどうやら先送りということだ。削らなければならないことも多くある、自公政権時代のウミが明らかになりつつある点では歓迎すべき事も多いが、予算配分や仕分け作業の中には、首を傾げたくなる項目も目に付く。国民の困難を少しでも解決するためには膨大な予算が必要だ。が、現段階で見る限り、こうした「仕分け」では到底追いつかないだろう。
 『仕分け』が必要なもの、しかも膨大な資金捻出可能な分野はたくさんあるだろう。『二つの聖域』はもちろんだが、例えば政党助成金はどうだ。国民の税金で政党活動をするなどおよそ民主政治とは程遠い。こんなつかみ取りの金が、全く対象にならない。米軍への『思いやり予算』についてはどうだ。何か見直しをすると言い出してはいるが、それは米軍基地で働く日本人労働者の給与についてだけにとどまりそうだという。こんなことでは見直し、などとは到底言えない。鳩山政権の本質的な姿勢についても少し触れたい。
 予算編成にも当然かかわってくるが、鳩山政権があくまでも『日米同盟』を全ての礎としている事は、自公政権時代と本質的になんら変わらない。加えて、11月13日に来日したオバマ米大統領との会談の中で、鳩山首相が発言した次のことは日本の将来にとっても極めて重要な意味を持つ。
「安全保障の面では拡大抑止、情報保全、ミサイル防衛、宇宙の(軍事)利用、など新しい安全保障システム構築の必要」
 これは新しい軍事同盟強化の方向ではないか。
 私はかねがね『日米同盟』、つまり安保条約そのものに大きな問題を感じている。1960年代前半、安保条約改定の是非をめぐって日本全体を巻き込んだいわゆる『安保闘争』が起こった。(私もその火中にあって戦った)国民的運動の高まりの中で、当時の自民党岸内閣は倒壊した。その後様々な権力の懐柔政策の中で、なし崩しに自民党「安定」政権が続いた。「安保条約のおかげで日本は平和を続け反映した」これが一般の世論として広まった。(マスコミもその宣伝の先頭に立った)だが、果たしてそうだったか。安保条約によって、日本にはアメリカの基地が居座り続け、沖縄はその前進基地として今なお危険と隣り合わせの中で苦しんでいる。普天間基地はそのさいたるものだ。米軍基地は日本の安全を守るためのものだったか?ベトナム戦争時は正に沖縄はアメリカの前進基地となり、沖縄から出撃した米軍によってベトナムは想像もできないような苦しみを味わった。ベトナム戦争に敗北したあとも、例えば、イラク戦争を初め、アメリカが引き起こした様々な戦争の基地として、米軍は我がもの顔に振舞った。沖縄で引き起こされた米兵による犯罪は後を絶たない。日米同盟、日米安保条約は、「日本を守ってくれる、日本を守る抑止力だ。」と何の疑問もなく思い込まされてきたことを、根底から見直すべきではないか。私は、在日米軍は米世界戦略の一環であり、その極東における最大の前進基地だと思っている。
 いったい日本を守るというが、どこから守るのか。どこの国が日本を侵略したり、攻撃したりするというのか。自民、自公政権は長いことソ連だ、中国だ、と冷戦を煽り立ててきた。仮にそんなことがあったとしても(ありっこない!)今は冷戦そのものが崩されている。すると今度は北朝鮮の脅威を叫び始め、やれテトボンだ、ミサイルだと声高だ。北朝鮮がとんでもない政治体制の国だということは論を待たない。だが、百歩ゆずっても、北朝鮮が日本を侵略したり攻撃したりしてくると、本気で考えている人がどれだけいるだろう?中国の軍事力を叫ぶ人たちがいる。だが、かつて日本が中国にたいして侵略戦争を繰り広げ、たくさんの中国民衆を殺傷した事はあっても、中国が日本を攻撃し、攻め込んできたということがあっただろうか?これらは全て『日米安保条約』日米同盟が礎という口実を作るための世論作りなのではなかったか。自衛隊が憲法を捻じ曲げて、世界有数の軍事力を持つ、軍事大国になり、それを維持するために毎年数兆円に及ぶ税金を注ぎ込んでいる、その口実になってきたのではなかったか。

 日本の将来像を描く時、大企業優先、日米安保体制のあり方そのものを見直すことに手を付けることがどうしても必要であり、ここに踏み込まない日本の将来像は、結局は国民にしわ寄せを押し付ける結果になっていくだろう。
 私の考えには、色々反論があるかもしてない。それはそれでいい。
 鳩山政権、とりわけ、小沢幹事長を中心とする政治改革、国会改革についても、危険性を感じていて、一言触れたかったが、長くなるので今回はこれでとどめたい。
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by tsukushi--juku | 2009-11-14 16:32 | Comments(1)
Commented by みなかた at 2009-11-15 11:39 x
ブログ拝見しました
民主党のボロは出るべくして出てきた感じですね。”新政権党は多くを望まず、1つか、2つ程度の事をゆっくりと実現して成功である。”、とイギリスの何処かの党首が言ったそうです。新政権党である事を自覚し、奇をてらわず、焦らず、緊張感を持って改革を進めて欲しいと私は思ってます。
ただ土屋氏も仰るように、小手先の改革では無く日本の将来の有り方を決定つけるような根本的な改革を議論する時期に来ているのだろうと思います。アメリカとの関係も見直すべきかと思います。